2012年02月28日

気になる「きものの常識」…?

例えば「喪服の常識」
インターネットのきものの記事の中で、とんでもないTPOを見かけることがあります。和装喪服の説明がその一例で、びっくりすることの連続です。

間違いだらけのアンサー文
「和装の喪服はどんな人が着るのか?」などという質問に選ばれているベストアンサー(模範解答でしょうが…)の文中に
【和装の喪服を着用するのは近親の親族に限られるようです。】とか、
【あなた自身が喪主を務めるか、喪主夫人または喪主夫人に準ずる立場の時だけです。】などの文章がまるで本当のことのように書かれている訳です。

広辞苑では…
「広辞苑」(新村出編・岩波書店)で「喪服」の項を見てみましょう。
『喪中の人、または弔問者が着る薄黒色・黒色の服。ふじごろも(藤衣)。もぎぬ(喪衣)。凶服。』とあります。

弔問者のすべてが着れる喪服
つまり喪服は、葬送の場で旅立つ方への礼儀として、列席するすべての方が着れるわけです。
「きもの文化」を学ばないで、一部の方が憶測だけで書き込むと、とんでもない誤りを犯します。
喪服の「定紋の決まり事」でも間違いがありますが、つぎの機会に書きましょう。
どちらにしても、インターネットで誤解されて広まっていく「きものの常識」には閉口しますね。

「新燃岳監視映像」 http://kirishima-live.jpn.org/
「今日の桜島」映像 http://373news.com/_sakucap_ss/index.php


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Posted by 衣裳 at 19:39│Comments(0)きもの全般
 
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