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Posted by チェスト at

2013年02月22日

男のきものについて⑦…補整について

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

男の形の基本…補整の大切さ
私の場合、けっこうお腹が出ているので、形は無理なく作れます。
細身の方の場合、タオルや綿などで意識的に人工の下腹を作ってから、下腹を持ち上げるように角帯を締めると形がきれいになります。
帯は下腹を持ち上げて骨盤で締め、斜めにあげて後ろで帯結びをします。
角帯の上線はおへそより下を通り、下線は足をあげた時に邪魔にならない位置になります。
舞踊の会の時に、「帯をそんなに下にしたら足が短く見える。もっと上にして…」と言われる方もいらっしゃいますが、男の帯の位置は基本的にはこの場所なのです。
歌舞伎などで、道行き(男女の駆落ち)の場面などの男役は、二枚目で少し弱々しそうな役柄なので、帯の位置を少し上にして、あまり裾を細くしないで、力のない役柄を作ります。
いずれにしても、お腹のない男性は人工のお腹を作って格好良く帯を締めてほしいと思います。

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「今日の桜島」映像 http://373news.com/_sakucap/index.php  


Posted by 衣裳 at 10:46Comments(0)男のきもの

2013年02月21日

男のきものについて⑥…胸元をふかす

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

男の形の基本…胸元をふかす
男のきものを着る場合、残された部分は上半身です。
女性の場合は、衣紋の抜きや胸元の衿合わせを、年令や職業によって細かに分けて表現します。
最近の振袖の写真集で、下町の女将さんのような衿合わせがあって、ガッカリする時がありますね。
男の場合、正装の衿合わせはキッチリ合わせないと様になりませんが、着流しや浴衣の場合、胸元をゆったりと前にふかして着るのはいいものです。
舞踊の着付けの場合、役柄によってふかし具合を考えます。しかしこのふかし具合がなかなか難しいのです。
その時に、後ろの衿は首にピッタリと付けておかないとだらしなくなってしまいますから、いつも点検しておきましょう。


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Posted by 衣裳 at 00:04Comments(0)男のきもの

2013年02月19日

男のきものについて⑤…背中をふかす

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

男の形の基本…ふかす
男の着付けで、女性のように衣紋が抜けているのを見かけます。
まるで江戸時代の頼りない商家の若旦那風です。
女性の場合は、長襦袢ときものの衣紋が上がらないように、下の方に引きますが、男性の場合は衿が首にしっかり付いていないといけませんから、女性とは逆に衣紋が抜けないようにしないといけません。
ですから、「ふかす」といって、長襦袢もきものも、背中の生地に充分な「ゆとり」を持たせます。
そうしないと、前かがみになった時に、いつの間にか衣紋が抜けて、間の抜けたきもの姿になってしまいます。
自分で着てみて思うのですが、ふかさないとけっこう窮屈なものです。

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Posted by 衣裳 at 19:37Comments(0)男のきもの

2013年02月18日

男のきものについて④…角帯の位置

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

男の形の基本…角帯の位置
街を行くきものの男性のきもの姿で気になるところは、何といっても帯の位置。
着せてもらった場合、帯の位置が高いのは、女性の着付け師さんが男性の帯の位置が理解できないで着せているからだと思います。
過去の歴史の中で、女性の帯は変遷を続け、現在の幅の広い帯になってきました。
しかし、男性の帯はその形と幅が変わりませんでした。その理由はいろいろ考えられます。
2kgに近い重さの大小の日本刀を指し、煙草入れ、印籠をぶら下げたら、その重さは…?
戦いがなくなった江戸時代。刀が少し軽くなったとはいえ、角帯一本で支えたわけですから、帯は余程しっかりした位置に締めないといけなかったはずです。
一度角帯をして、ペットボトルをぶら下げて歩いてみると、その位置がわかろうというものです。
帯は、是非とも正しい位置に締めて頂きたいと思います。そうすると、いちばん形のきれいな男のきもの姿が演出できるのではないでしょうか。

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Posted by 衣裳 at 18:18Comments(0)男のきもの

2013年02月18日

男のきものについて③…裾の形

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

男の形の基本…裾細り
男の着付けをする場合の形の基本のひとつは、きものの足もとが、「裾細り」でなくてはきれいに見えないことです。
歌舞伎座などで着付けをしていた知り合いが、「男のきものは、帯から下が命。…きれいな裾細りの形を作ると粋になる」。
などと語っていました。
着流しのきもののシルエットの裾が、行燈(あんどん)と言って真っすぐだったり、スカート状に広がっていたら興醒めです。

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Posted by 衣裳 at 17:44Comments(0)男のきもの

2013年02月12日

男のきものについて②…裾の高さ

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

男の形の基本は…裾の長さ
時代考証など詳しいことは避けますが、その昔…男女とも、裾の長さで身分の違いを表していました。
ですから、江戸時代の忠臣蔵で長袴を穿いた「松の廊下」での、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の刃傷事件はご承知ですし、女性でも、最高位である大奥の御台所が、裾引きを着ている姿はテレビでごらんのとおりです。
ですから男性の足首の見えるような着方をすることは、自らの身分を低めていて、あまり好ましいとはいえませんし、形がよくありません。
舞踊などで「時代物の男のきもの」を着せる時、その人の身分を考えて、裾の長さにはずいぶん気を使います。
裾の長さを考えた、粋なきもの姿を演出したいものです。
これは女性のきものにも言えることなのですが…

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Posted by 衣裳 at 20:39Comments(0)男のきもの

2013年02月04日

鹿児島で「春のきものパーティー」があります。

4月14日(日)、鹿児島サンロイヤルホテルで
お食事をしながら、「舞妓と芸妓」「振袖」の着付けショーを楽しんでもらおうと、鹿児島の「きつけ塾いちき」が、きものパーティーを開催します。
興味のある方は、主催者「きつけ塾いちき」(電話…099(206)7337)までご連絡を。
会場では、帯などが当たる「抽選会」などもあるようです。

パーティーの内容は下記のとおりです。



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Posted by 衣裳 at 19:10Comments(0)舞踊と振袖

2013年02月02日

男のきものについて①…仕立ての寸法

「恰好いい男のきもの姿」
「男性のきもの」といえば、きものに角帯を締めるだけ。
これに羽織をひっかけ、羽織紐を結んで足袋を履き、袋物を手にすれば出来上がりです。
しかし、街を闊歩する「男のきもの姿」で、恰好よく着こなしている人が少ないのは残念なことです。

原因の一つは「仕立ての寸法」
形の悪い着姿の原因に、着ているご本人の技術に関係のない「仕立ての寸法」があると思われます。

男のきものは、基本的には、身長と腰回り、腕の長さによって決まるのが現代の和裁の採寸です。
しかしこの仕立てで実際に着てみると、裾が短く、まるで江戸時代の「商家の奉公人」のきもの姿になってしまいます。
私の場合、少なくても着丈を5㎝~10㎝は長くしてもらわないと、粋な着付けならないし、胸元のゆとりのある工夫が出来ません。
男の仕立てを頼まれる時には、少し長めの着丈にされることをお勧めします。

和裁教室と着付け教室をされている学院長が、着付けもベテランだけに、その事がわかっていて、「和裁で決まっている男の採寸では、長めに仕立てないと、着付けた時に裾が短くて、格好の悪いきもの姿になってしまうわよね…」とおっしゃっていました。

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Posted by 衣裳 at 10:46Comments(0)男のきもの

2013年02月01日

今年も進化する年に

着付けの第一歩は、腰紐結び
舞台裏の着付けに関わってから久しいですが、いつまで経っても難しいもので、思うようにならないものです。

私が舞台裏の着付けをお勉強に来ている方に出会って、最初に教える技術は、腰紐の結び方と締め方です。
最近の生活では、靴などでみられるように、ベルトやマジックなど便利なアイテムがあふれ、紐を結ぶ経験がなくなっています。ですから、着付けの生徒さんに覚えてもらう第一歩は、腰紐の結び方です。

人間と他の動物の決定的な違いは、両手を使ってモノを作ること。
例えば蔓(ツル)を使って、ゆるまないように木を縛り住居を作るなどはそのいい例です。
そのこともあって、人類は進化をし続けてきました。
ゆるまないように縛る技術は、真結び・片結び・蝶結びなど、用途によって様々に進化しました。
しかし皮肉なことに、便利さを求める文明の進歩は、人間本来の能力を失っていく結果になってしまいました。

衣裳の腰紐は、着付けの命綱です。
舞踊の衣裳はもちろん、振袖などの着付けで最も大切なものの一つが「腰紐の結び方」です。
いくらきれいに着せても、腰紐をうまく結んでないと、着崩れてしまいますし、激しく動く日本舞踊の重たい衣裳ならなおさらです。
ですから、衣裳方にとって、着付けの腰紐は、まさに「命綱」なのです。

私も仲間も、今年は進化する年にしたいものだと思っています。

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Posted by 衣裳 at 00:54Comments(0)着付け師・衣裳方